「商品」青木の終焉【Dynamite!2010レビュー】

明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

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「Dynamite!! ~勇気のチカラ2010~」をTBS地上波で観戦。

いきなり猪木が登場し「元気ですか~!」と絶叫。絶叫したとたんに口から泡。今回の猪木はIGFのときより100倍丁寧に元気ですかと叫んでいた。頑張ってくれてる。

●地上波テレビのオープナーは「アリスター vs ダフィ」。一か八かの一発勝負に突進したダフィであるが、しっかり返り討ちにあった。正王者もいないのにアリスターが暫定王者になる不思議。

●ついで大問題作「青木 vs 自演乙」。青木はすっかり消費されちゃいましたねえ。勝負に負け、TBSにも負けた。これでは、ずるいことをするヤツが、正義の味方に成敗されたという風にしか見えない。PPV映像はどうなるかわからないが、TBS映像ではずばりいって「ハッピーエンド」にしか見えない。そこに解説の魔裟斗が「人生逃げてちゃあ勝てません」とトドメを刺す。青木の1Rを否定するのは構わないが、人生まで否定してしまったようである。青木には大変気の毒だが、負けは負けである。MMAファンとしては恥ずかしい。顔を洗って出直していただくしかない。DREAM王者なのに、茶の間に顔向けできない。これではUFCにも雇ってもらえない。商品価値暴落である。切ない話だ。

●勝った自演乙は狂喜乱舞、いまにも中指を突き立てそうな勢いであったが、そのとき誰かが自演乙に近寄って耳打ちすると、自演乙は急に神妙な顔をして正座をし、立てない青木に礼をしたのであった。世間的にはナイス判断であろうが、プロレスファンとしては「小綺麗にまとめやがって」というところである。そこで中指を立ててやるのが、過去をいかしつつ将来へつなげる、大人のやさしさというものだ。

●ところで、解説の魔裟斗の芸風がかなり新しくなっていた。K-1 Max を解説するときの、あの落ち着いた口調、キビシクも鋭い分析は影を潜め、テンションの高い「タメ口解説」に転じていたのである。青木が負けたときにはザマミロ的なことを叫んでいたと思うが、いろんな声にかき消されてよくわからなかった。さらにいえば、「K1 vs. MMA」の図式になっている試合においては、完全にK1びいきの解説に終始しつつ、MMAについては超初心者なコメントを出すのがズバリ言ってうざい。放送席の役割分担として、MMAの解説は須藤元気がやることになっているはずと思うのだが、「須藤チャン、この技はどこが効くの?」的にカジュアル魔裟斗がアメリカンに割り込んでくるので、須藤もやや遠慮気味に受けに回ってしまっていた。

●今日の魔裟斗はMMAファンの目からは、ブーイングをおくりたいような偏向解説であった。思えば、アメリカのプロレスでは、解説者にもヒール役とフェイス役に別れていて、コントラストの効いた放送をするわけであって、今後の趣向として、K1寄り解説、MMA寄り解説が口角泡を飛ばすというのもアリなのかなと思わせた。

●渡辺一久ががんばった。なんだかわからないけれど、根性のようなもので、所のサブミッションをしのいでいた。渡辺が今後MMA転向してくるのなら歓迎したい。しかしこの試合はテレビ番組として面白かったし、ちょっと目が離せないほどに絵になっていた。この人たちをプッシュしたいTBSの気持ちもわかるような気がする。柴田と渡辺は、ある程度負けてもOKというポジションを確立した。そういう人がいるのは構わないと思う。UFCだって、2連敗でカットされる人もいれば、4連敗くらいしても大丈夫な選手もいるのである。

●ゲガール・ムサシは、よくもこんな、リスクばかりでうまみのない試合に出てきてくれたものだと思う。だって、京太郎に勝ってどうなる?逆に負けたら犬死だし。京太郎にしても、簡単には負けられないK1王者なのだから、この試合は気づかなかったけど、意外に両者の掛け金が高いのであった。で、僕は京太郎という人についてはほとんど注目してみたことがなかったのだが、ゲガールを通して、ああ、この選手は強いのだなと見直すこととなった。ゲガールに3R持つ選手はそんなにいるものではない。

●僕は関西生まれの巨人ファンなんだけど、古木は巨人戦ではとてもよく打った人だと思う。横浜の4番だった時期は一瞬だと思うけど、6番とか、代打で出てきた古木に、ジャイアンツは何度もやられてきていた。だからこの人のことはよく覚えてる。試合開始前から眉の上をカットしているのが不思議だった。でも試合ぶりからは、ちゃんと練習してきたことはよくわかった。DEEPなんかで通用するかどうかもわからないけれど、ぜひチャレンジを続けてほしい。首が長いのにアゴが強いんですね。

●それにしても、おかしな試合が良くも次から次へと続くものだ。この大会は、これはもう、UFCとは全然違う出し物である。SRCとも違う。ニッポンの格闘技という感じもしない。それでも、なーんだか結構見ていて楽しい。たしかに「勇気のチカラ」という感じはする。事前期待度がゼロに近かったこともあって、おもったよりずっと楽しめている。

●石井慧はすごく緊張していたのではないか。入場時の変顔、ゆらゆら歩きはまるで北岡であった。過呼吸か貧血か、どこか体調が悪いのではないかと思われたほどだった。判定勝利には会場からブーイング。きびしいね。でも僕もこの試合に限って、こたつでウトウトしてしまった。大晦日に判定じゃダメでしょ、KOしなきゃ(ああ、五味の試合はもう明後日ですね)。

●石井の試合のゲスト解説に登場した女優の「黒田メイサ」さんが超本格派だった。ニコリともせず真剣な表情のまま、「石井選手はバンナの膝に気をつけてほしいですね」「体重差があるのに頑張っている」など、いちいち的確かつ視聴者のためになるコメントを連発、放送席デビュー戦にして、ベテランの佐々木希を圧倒していた。

●高谷に罪はないが、TBS謹製の高谷偏愛煽りVが気持ち悪い。33歳の選手のその父親との関係、そんなに興味あるか?どの選手にも父親はいるだろ。判定結果はよくわからない。「高谷が勝った!」というより、「ビビアーノの引き分け防衛」という印象が強い。タックルを切った高谷の下半身がロープから外に出たときにはブレイクなのだが、ビビアーノが下にいて身体が外に出たときにはストップ・ドントムーブだったり、僅差の試合だっただけに細かいことが気になった。かつての「青木 vs ハンセン」しかり、島田レフリーにはそんな面がある。

●残りの試合はダイジェストで一気に流されてしまい、これからPPVを買おうという熱心なファンに対する盛大なスポイラーとなっていた。死ね、TBS。まあ、いつものことだけど。CMが空けて、十字架のような絵にDIGESTと書かれたものが地面に突き刺さるという3秒くらいのビジュアルが流れ、ダイジェストが始まるのであるが、なんだか墓場をイメージさせるような嫌なビジュアルだ。何を考えていたら、あんなクリップを放送できるのだろう。TBSダイジェスト名物となった宮田のジャーマンに続き、サクの試合もダイジェストだったのには驚いた。耳がそげたらしいので、急遽流さないことにしたのかもしれないが、なんかちょっとひどい。なら試合を組まなくていい。


●第一試合に予定されていた「鈴川 vs サップ」は、公式サイトでは「サップの戦意喪失により鈴川不戦勝」とあるが、レスリング・オブザーバによるとサップが直前にファイトマネーつり上げ交渉を試みたものをFEG再度がはねつけたのだそうだ。鈴川かわいそう。サップは今頃、怖いおじさんたちに閉じ込められて(以下自主規制)。

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UFCヘビー級王者ケイン・ベラスケスが10月のブロック・レスナー戦で腱板損傷を追っていたことが明らかになった。ベラスケス自身は負傷を認識していたが、リハビリが芳しい効果を上げないため検査をした結果、重傷であったことが明らかになった。手術を行う可能性が高い。

手術を行った場合、練習再開までに半年はかかるものとみられており、次戦は10月~11月になってしまうとのことだ。トップ・コンテンダーのジュニオール・ドス・サントスはそれまでに一試合挟むこととなりそうだが、その対戦相手についてレスリング・オブザーバは、シェーン・カーウィンが腰の手術を終えたばかりであるため、おそらくフランク・ミアになるのではないかと報じている。

フランク・ミアは3月にブレンダン・シュワブ戦が噂されていたが、ここにきてブレンダン・シュワブはミルコ・クロコップと戦うことになると報じられている


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[格闘技][DREAM]2011年、青木真也の”商品価値”は?<大恥>越えるビッグカムバックあるか

http://twitter.com/#!/waoki あけましておめでとうございます。大晦日応援ありがとうございました。僕は自分の胸を張りたい   自分のやった仕事に胸を張りたいです。反省ではなく胸を張りたい   ありがとうございます。僕は僕を貫きます   やっと解放されたな‥。やっと

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