UFC爆発前夜【小便と塩漬け試合】


1月24日に発行されたレスリング・オブザーバに、「10年前の今週は、その後のアメリカのプロレス・格闘技界を大きく変える出来事が相次いだ週だった」とするエッセイが掲載された。

2001年1月11日には、WCWとタイムワーナー社が新チャンネル「クラシック・スポーツ・ネットワーク」を設立するとの記者会見が行われた。クリエイティブ担当はエリック・ビショフ、チャンネルは後にESPNに売却される予定だった。この構想は、そのあとに続いたタイムワーナーと米TBSの合併劇、さらにそのあとのAOLとの合併劇の渦の中で立ち消えとなり、WCWは崩壊への道をたどる。

またWCW記者会見の2日前には、ECWが最終興行を行っている。

さらにWCW会見の数時間後には、ボブ・メイロウィッツ率いるSEGが、「UFC」を200万ドルで、フェルティータ兄弟が設立した新会社ズッファに売却したという記者会見も行われた。そして、当時「元ミドル級王者ティト・オーティスのマネージャ」と紹介されたダナ・ホワイトが、経営者として採用されたのである。

元記事の発表から何週かたってしまったが、ここでは、10年前のUFC創設時に関してのエッセイを抄訳する。


一部の衛星放送のPPVだけで運営していたUFCは当時、ターニングポイントを迎えていた。ロレンゾ・フェルティータがかつてネバダ州アスレティック・コミッションにいたことから、ネバダ州ではMMAが解禁されるのではないかと見られており、そうすればPPVも上向くだろうと考えられていた。当時のネバダ州コミッション、マーク・ラトナー(現UFC渉外担当)は明瞭に反UFCの姿勢を打ち出していた。ヴァーリ・トゥードへの批判が高まっていた最中に、ラトナーはCNNのラリー・キング・ショーに出演、ジョン・マケイン議員と組んで、ケン・シャムロックやボブ・メイロウィッツと直接対峙したこともあった。ネバダ州コミッションがヴァーリ・トゥード解禁の投票を行う前夜、メイロウィッツは「解禁が決議されるはずだったが、ある委員が寝返っため難しくなった」との電話を受ける。この件の詳細はいまでも不明のままである。米ニュースチャンネルのCNBCがこの件を放送したとき、フェルティータは訴訟を辞さぬ姿勢を打ち出し、そのくだりを削除させている。寝返った委員はフェルティータ自身であったとする説もあるが、それは事実ではない。

メイロウィッツは金策におわれながら、ヴァーリ・トゥード解禁の動きで敗北を続けることに疲れていた。メイロウィッツは、UFCには大きなポテンシャルがあると信じていたが、ファンのニーズと関係のないところで、外部の力によってPPVが制限されることは不公正だと訴え続けていた。UFC売却に当たって、メイロウィッツは少数株主として留まりたいと希望したが、フェルティータは全株の買収でなければ買収しない方針を打ち出し、メイロウィッツを閉め出した。売却候補先としてはほかに、WWEと、現ATTの経営者であるダン・ランバーとのグループがあったという。

ホワイトとフェルティータは折に触れ、当時UFCを買収することがいかに正気の沙汰ではなかったかと強調しているが、実際のところ、90年代のUFCは黒字企業であった。テレビ放送がなくても、PPVだけで、ホイス・グレイシーやダン・スバーン、タンク・アボット、ドン・フライ、ケン・シャムロックと言ったスター選手を輩出していた。とはいえ、その後ケーブルテレビがUFC放映を取りやめ始め、同時に試合のレベルが上がって行くにつれて、グレイシーは道場に戻ってしまい、他の選手はプロレス界へ移っていった。多くの選手や関係者がUFCを離れたが、メイロウィッツ時代から一人だけ、会社に留まったのがジョー・シウバである。SEG時代のジョー・シウバは、格闘技知識が豊富で重宝されてはいたが、何の権力も持っていなかった。しかし新オーナーはシウバの優秀さに強い感銘を受けた。ティト・オーティスはしばしば、シウバをマッチメーカーに押したのは自分だと言っている。シウバのマッチケーカー就任は常識破りの抜擢ではあったが、結果的には驚くべき成功であったといえる。

2001年から2004年にかけて、UFCは赤字を出し続け、ある時点でフェルティータはホワイトに、もう辞めたい、売却先を探していると告げている。一番高値のオファーは、700万ドルだったという。その時期のUFCで、PPV売り上げが10万件を超えたのは2大会だけであった・・・ホワイトは、PPV大会出場を目指す選手たちの闘いを、週一回のレギュラー番組で放送したいと考えていた。しかし、そんなアイデアに耳を貸す放送局はなかった。そんななか、スパイクTVだけが、リアリティショーをやるのなら月曜日の23時5分からの枠を空けることに同意した。これはマンデーナイト・ローのすぐ後の枠で、プロレスの視聴者を多少は引っ張れるのではないかとの考えであった。UFC放映に先立ち、スパイクはビンス・マクマホンに伺いを立てたところ、ビンスが反対しなかったため、ゴーサインが降りたのである。

当初ホワイトは、番組コンセプトを特に気に入っていたわけではなかった。コンセプト自体も何度も書き換えられた・・・主人公はひどい酒飲みのクリス・レーベンで、ジェイソン・ザッカーのベッドで小便をしたシーンは有名である。視聴率は18歳から34歳までの男性層で鰻登りであったが、なぜか35歳以上には全くアピールしていないようだった。やがて、レーベンの行状にうんざりしたジョシュ・コスチェックとボビー・サウスワースが、眠っているレーベンにホースで水をぶちまけた。サウスワースはレーベンを「片親の出来損ない」と呼んだ。実際にレーベンの父親は、レーベンが子供の頃に姿を消している。ぶち切れたレーベンは拳で窓を殴り破り、手の皮がめくれてしまった。結局レーベンとコスチェックは戦うこととなる。視聴者は、いまや完全にベビーターンしたレーベンが勝つことを期待した。しかし実際には、コスチェックがレーベンを3Rに渡って塩漬けにし、判定勝ちを収め、退場していくレーベンをあざ笑ったのだった。試合内容はひどいもので、ファンの怒りはすさまじく、たくさん集めた新しいファンがたくさん去っていくほどだった・・・

UFCにとってポイントになった3つのシーンは、「レーベン vs コスチェック」のアングル、UFC史上最重要試合と言われるフィナーレ大会での「フォレスト・グリフィン vs ステファン・ボナー」、そしてシーズン1終了後のコーチ対決である「ランディ・クートゥア vs チャック・リデル」のPPV大会であった。前回2003年に行われたリデル・クートゥア戦は4万8千件のPPVを売った。今回は15万件程度はいくのではないかと見られていた。しかし結果は、その倍であった。そこからすべてが離陸したのである。

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現在ストライクフォースの契約下にあるアフガニスタン人ファイター、シアー・バハドゥルザダが、試合を組まないならリリースしてくれと激怒している。

MMA Fighting によると、バハドゥルザダは2010年4月にストライクフォースと契約したが、その後一試合も組まれておらず、試合を組んで欲しいとストライクフォースに連絡をしても無視され続けているのだという。イライラが募ったバハドゥルザダは最近になってツイッターで暴走、スコット・コーカーのことを豚野郎よばわりし、ストライクフォースのスタッフに対しては、自分との契約書を丸めてケツに貼り付けておけと挑発した。

スコット・コーカーはこれに対し、「コミカルな話だ、バハドゥルザダがVISAを取得しないから呼べない、まずは書類仕事をしろ、プロらしく振る舞えないならもう結構だ」等とコメントした。

バハドゥルザダは、汚い言葉使いをしてしまったことに謝罪しながらも、ストライクフォースに侮辱されたかのように感じて、自らのダークサイドが降臨してしまったのだとコメントしている。
 

アフガニスタンに生まれ、戦火の中で育てられたので、こういうメンタリティになってしまった。たくさんのことを経験してきたよ・・・ストリートではずっと年上の人たちと戦わなくちゃいけなくて、不公平だなと思っていたけど、全員をぶちのめしてやった。ものを奪い取ったりはしない。やがておじいさんからは、おまえは「キラー」だと呼ばれるようになった。これが自分のダークサイドだ。侮辱されたと感じた場合に、ダークサイドが出てきてしまうんだ。


また、VISA取得手続きはストライクフォース側が行うべきことだと抗議している。

 僕の場合、ストライクフォースが申請手続きをすべきなんだ。僕は以前にもアメリカに行ったことがあるから、何か問題があるとは思えない。契約を締結したときに、その写しで弁護士が申請手続きをすべきなんだ。やってないなら取得できるわけがないよ。


バハドゥルザダは、本当の問題はVISA云々ではなく、国籍にあるのではないかと考えている。

 実際、問題は僕がアフガン人だと言うことだと思ってる。アフガン人にアメリカでチャンピオンになって欲しくないんだ。アメリカの団体で試合をすれば、僕は本当にチャンピオンになってしまうよ。ほんとに、時間の問題なんだよ。

 アメリカで僕のことをプロモーションするのは難しいだろうなとは思う。多くの人が、アフガン人はみんなテロリストだと思ってるんだろうからね。でも実際、僕はアフガニスタン政府のために戦っているわけではない。むかしの自分と同じように、戦下で育っている子供たちのために闘っているんだ。僕はアフガンでとても有名で、子供に人気があるんだよ。子供たちに希望をあげたいね。

 前回の発言も、こんなことを言うとどうなるか、覚悟の上で言ったんだ。ストライクフォースどころか、アメリカの団体ではもう戦えなくなるかもしれない。「プロらしくない」と言われたんだからね。でもプロらしくないのはどちらなんだろうね。僕はもう1年半も、プロらしく扱われていない。今の自分は最盛期にあるんだが、そんなことは誰も気にもしない。こういうのを侮辱って言うんだ。

 試合の日を教えて欲しい。それが無理なら、リリースして欲しい。言いたいことはそれだけだ。


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