暴漢に襲われたとき、格闘技ファンならどうすべきか?

ニューヨークで土曜日の朝、いつものように通勤のため地下鉄を利用していた一般人 Joseph Lozito さんが、車内で出くわした凶悪殺人犯をMMAのテクニックで確保するというお手柄があった

ABCニュースは次のように伝えた。

「Lozito さんは4人を連続して殺人した犯人の Maksim Gelman の足を一撃して倒し、犯人確保に協力しました。Lozito さんは、テレビで総合格闘技を見ていたことが、犯人確保の役に立ったと話しています。」

お手柄の Lozito さんのコメント

「ペン・ステーション駅から地下鉄に乗り込んだとき、電車は混み合っていたんだが、警官が2人乗り込んできたことに気がついた。トランシーバーで喋っているのを漏れ聞いていると、何かが起きていることが分かった。」

「(地下鉄の車両を飛び移っていた)この男が車掌席の窓に近寄ってきたときの表情はおぞましいものだった。窓を叩いて、中に入れてくれと警官に訴え始めたとき、危険信号が点ったようだった」

「彼は自分から2,3フィートの距離にいた。大きなナイフを取り出して私を見て、殺してやると言いながらつっこんできた」

Lozito さんは頭に4箇所、右目の上にも切り傷を負ったという。

ダナ・ホワイトは早速このお手柄のニューヨーク市民を訪問、奥様ともども次回のUFC大会に招待したというから、恐るべきフットワークの軽さである。問題のニューヨーク州でちょうどいいPRになるわけだけど、UFCの社長って、そんなにすぐに時間がとれるものなのかと驚く。



さて、自分自身がもしこのような環境に置かれたら、どんな風に応戦すればいいのだろうか・・・というのは、自分のよくある妄想テーマの一つである。プロレスを見ていた頃から、折に触れてそんなことを考えてきた。悪いヤツが現れたら、もちろんまずは逃げるわけではあるが、もうどうしようもなく追い詰められて、反撃しなければやられてしまうのみ、となったら・・・

この人はシングルレッグでテイクダウンをしたとのことだが、僕の場合はそのあとの技がないのでどうしようもないと思ってしまう。現にこの人も刺されてる。それはイヤだ。それならスピア風に勢いをつけて、転倒時に相手が頭を打つことでも祈るしかない。

僕の長年の妄想の結論は、(これが相手がナイフを持っていない場合の話だが)「接近していきなり顔面へのヘッドバット」という作戦だ。KOは出来ないだろうが、袋小路から逃げ出すくらいの時間は稼げそうだ。まあ、それをいうならローブローでもいい。なんだか総合でも禁じ手ばかりで、我ながら卑怯千万である。クリンチして足の甲を踏むというのも、単純でよいが、クリンチゲームのやり方を知らないし、そこで負けてしまうと、どんな目に遭うか分からない。かつてヴォルク・ハンは、全盛期の曙に勝つ方法として、「小指を折る」と語っていた。たしかに、足や腕は簡単には折れそうにないが、小指ならグッと曲げてやれば、無事に任務遂行できそうである。相手の小指に触れるチャンスがあるなら、それも試してみたい。

ただ、敵が刃物を持っている場合にはお手上げだ。リーチを考えれば、やはり距離を取っての蹴り技、あるいは遠くから出入りの早いパンチということになるのだろうか。ああ、こんなもん無理だ。プロのMMAそのものだ。出来るのは、フランキー・エドガーくらいだろう。そもそも蹴りの基本がわからない。スポーツクラブでサンドバッグを蹴ってみると痛感するのだが、まずは、なにをどうしたらいいのか、わからない。そんなもん、適当に蹴ればいいではないかと思うかもしれないが、それでは自分の足が痛いばかりで、全く威力がないことが手に取るように分かる。パンチだってそうだ。気ままに猫パンチのようなものを繰り出してみても、サンドバッグはびくともしない。ああ、これはやり方が違うんだろうなあとつくづく思うばかりなのである。

サブミッションもまるでダメだ。女房に仕掛けるアキレス腱固めは「ストレッチ効果があって気持ちいい」と言われる始末だし、腕ひしぎだってリアネイキッドだって、これだけ見てきているのに、どこにどう力を入れるのかさっぱり分からない。力一杯フロントチョークで締めれば、ポイントも何も分からないままでも、多少は効くだろうか。でもTKが「入ってない」と指摘するフロントチョークは、確かにその後、必ずやスポンと抜けている。そうするとその後が怖い。キムラなどは原理は見えやすいのだが、とっさのときにあの体勢まで持っていく余裕はとてもなさそうだ。どうやら自分に出来そうなサブミッションは、安田忠夫式のギロチンチョークくらいなものだと思う。

プロレス技ではどうだろう。アスファルト上ならバックドロップやDDTが、シンプルにして致死的な破壊力を持ちそうに思う。ただ、技をかける側の自分も、わりに勢いよく倒れ込む必要があるわけで、それがどれ位痛いのかがよく分からないのが不気味というか、自分で自分をKOしてしまいそうな気がしてならない。その点、投げっぱなし系の、例えばパワーボムのような技は良さそうだが、あれはあれで、セットアップに手間がかかりそうで現実味が薄い。

何かの機会に、「格闘家が素人に勧める、誰でも出来るイザというときの脱出法」的なことを、ひとこと教えておいて欲しいものだと思う。自分が何を恐れているのかは不明だし、格闘技やセルフディフェンスなどを自ら学習する気もまるでない怠け者だが、ちょっとした知識は心強いし、この不毛な妄想を終わらせて欲しいのである。

あと、いざそんな場面に遭遇したときに、自分のメンタルがどうなるのか、というのも未知数だ。猪木が降臨して、平気で敵の目をくりぬくことができてしまうのか、それとも恐怖の余り失禁脱糞してしまい、たちまち戦闘不能に陥るのか。経験がないので分からないが、後者であるような気がしてならない。

40歳くらいの女性の中には、「昔は女子プロレスに入団したかった」等と明かす好戦的な人が少なくないが、かつてそういった人の中に、「追い詰められたらハイキックで相手をKOする」と豪語している人もいた。特に格闘技の心得もないはずの人である。僕のように股関節もカチカチのまま、なすすべもない人間は、とっさのハイキックなど、自分が一回転して哀れに転ぶだけだと思えてならないのだが、この人は必ず一発でアゴを仕留めると、自信たっぷりであった。何だったら早くやりたいといった感じであった。メンタルが強すぎる。こういう話を聞くと、作戦は人によりけりだなあとしみじみ思う。

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検査の結果、大けがもなく無事にロシアに帰国したヒョードルは空港で、「引退の表明を急ぎすぎた。これからも戦うことになる。おそらくヘビー級GPに復帰するだろう。まだ数試合は出来る。敗因の分析はまだしていないけれど、まずは怪我を治すよ。よく見えていないからね」とあっさり翻言。

レスリングオブザーバー・ラジオは、ヒョードルの動向がどこまで本人の意思なのか疑心暗鬼

A スコット・コーカーもワジムも「ヒョードル引退、ないない」っていう感じですね

M だって、ヒョードルのいないワジムなんてなあ

A 本人が引退したいというのなら、させてやればいいのに。かわいそうですよ。

M ヒョードルに頼っている人が多すぎるんだろうね。本人が怒り狂ってわめき散らすくらいのことをしないと、受け入れられないんだろう。

A 悲劇ですよねえ

M いろんな意味でホントに悲しい話だね。

A コーカーなんて、まるでまじめに受け取っているようにすら、見えなかった。

M まあ、コーカーはたぶん、引退すると口にした選手がけして引退しないのをずっと見てきた人だから、深刻に受け取ろうとはしないんだろうねえ

A でもまあ、無神経な話ですよねえ。ワジムにしても「いやいや、ヒョードルは復帰する。リザーバにとして登場するかもしれない」なんて言ってるけど、本人はハッキリと、もうやりたくないと言っているので、無理強いなど出来ないんじゃないですかね

M もちろん、無理強いできることではないよ

A ロシア人ならやりかねない?

M それはあるだろうね。悲しいことですよ。



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スコット・コーカー、ダナ・ホワイトのTwitterでのご乱心にも大人の対応で貫禄を示す。

少なくともいえることは、あの男はストライクフォースを見ていたということだろ。いいことだよ。


M-1 Global の Evgeni Kogan 氏がつい暑くなって、ダナ・ホワイトに対し「電話でツイートとはお気軽なヤツだな。ここに来てワジムに向かって直接いってみろ。ニュージャージーにいるからな、この臆病者」と言い返したことについても、

子供っぽいなあ。なにをしたいんだ。

私はダナ・ホワイトの業績を尊敬しているよ。UFCの成功は見事なものだ。ストライクフォースの成功もまた、見事なものだ。



コーカーの余裕もさもありなん、先日の大会の視聴者数は平均74万1千、ピーク時110万人であることが判明、ショータイムで放映したストライクフォース中継としては、「ジナ・カラーノ vs クリス・サイボーグ」を破って過去最高記録を樹立した



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